国際部だより(1993.Oct.)

(1)情報交流センターに 
 本来、国際部は、海外との日常的な情報交換の窓口にならなければならないと考えているが、現在の主な活動はヨーロッパ、アメリカ旅行の企画や時折、訪れ る海外ゲストとの交流をおこなっているにすぎない。会員のなかには、アジアアフリカとの交流をすすめている方もおり、十分情報の集約、提供ができず残念に 思う。情報交流センターとなるために積極的に情報をお寄せいただきたい。個人や研修で海外にでかける機会もおおくなっており、その際、簡単な新英研の英文 紹介があるので、ご利用いただきたい。以下、ヨーロッパ、アメリカ旅行の概要を「新英語教育講座第18巻」を参考にご紹介する。

(2) ヨーロッパ旅行 
 第一回のヨーロッパ旅行は1972年に実施され林野滋樹氏、伴和夫氏の尽力によって成功をおさめた。新英研のヨーロッパ旅行では必らずアウシュビッツ、 アンネの家、イギリスを訪ねている。それは新英研の旅行が単なる観光旅行ではなく、平和を学ぶ旅だからである。他にイタリア、フランス、スイス、オースト リア、東欧をまわった時もある。
 各地の教職員組合と懇談会を持つなど連帯・交流を深めることを続けている。第一回では、ワルシャワ大学を訪ねポーランドの教育制度について学んだ。ま た、オットー・フランク夫妻と会い交流が続いた。「アンネのバラ教会」が西宮市甲陽園に1981年にでき、アンネの遺品やユダヤ人関係の品を展示してお り、オットー・フランク氏の手紙集も見ることができる。関西の新英研のメンバーの手によって原水禁大会に訪れたオランダ平和代表団を迎えるなど、交流は続 いている。
 ロンドンでのCND, Campanign for Nuclear Disarmament、Pax Christi, International Catholic Movement、オランダでのIKV, Interkerkelijk Vredesberaad= Interchrch Peace Councilを訪問している。最近ではイギリスの開発教育の団体と交流し、最新の実践を学ぶ機会を持った。

(3) アメリカ合衆国へ 
 ヨーロッパ旅行に比べ、アメリカ旅行はそれほど人気がなかっが、アメリカ合衆国の根強い反核や平和の運動と交流がすすむ中で、1985年にダイナミック な運動との連帯を求める旅行を構想した。サンフランシスコでのGlide Churchにおけるセシル・ウイリアムス牧師、カール・ヨネダ氏、アトランタでのコレッタ夫人、ニューヨークでのピート・シーガー氏との交流を実現させ た。この時のインタビューから、教科書教材が誕生した。
 さらに、キャミー・コンドンさんとの交流からアルバカキーでの先住民との交流、ホームスティがおこなえるようになった。
 また、アルバカキーは原爆製造にかかわりのある地であるが、その地でサダコの姉妹像をつくろうとしている子どもたちとの連帯が、生まれている。先日の東 京大会ではこの運動をするめているボニーさんが、大会を訪れ、ピースコンサートで運動はの参加の訴えがあった。主旨に賛同する日本の子どもたちの署名や折 り鶴、募金を送ってほしいとのこと。1995年の完成を目指しているので新英研としてもひき続き支援をしていきたい。連絡先は次のとおりです。
    Kid's Committee
    P.O. Box 12888 Albuquerque, New Mexico
    87195-2888 U.S.A.